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代表 滝沢さくらの思い

「障害があるから諦めた」 「障害ある自分が夢を叶えて同じように悩んでる人たちの希望になりたい」 その言葉を聞いた時、SEWプロジェクトの活動をしようと決めました。 演劇を教える中で様々な障害を持つ方と出会い、福祉関係者、地域ボランティア、ご家族の方とお話しする機会も沢山いただきました。その中で、皆が毎日どんな環境下で生活しているか…機会に恵まれない、情報を得にくい、活動範囲が狭い、など、そしてどれだけ自分を隠し我慢して生きているかを知りました。私たちが自然に抱く夢…「野球選手になりたい」「アイドルになりたい」「お医者さんになりたい」。夢を持ち、追いかけることは誰にでも与えられた権利です。しかしながら彼らは「障害があるから無理」と自分で決めつけてしまうどころか、親にそう言われ育っている人も少なくありません。 メンバーの中に、俳優を目指し親子二人三脚で頑張っている方がいます。彼は今まで学校も行けず就労支援B型でも働けないほど、お母さんがそばに居ないと誰ともコミュニケーションが取れない状態でした。しかし演劇講座を受け、毎年皆と協力してお客さんの前で公演する経験を積み重ねたことで、社会性を身につけ、今ではB型に通えるくらいに、そしてお母さんがそばに居なくても落ち着けるようになったりと、見違えるように成長しました。そんな彼が、都内某所にある演劇ワークショップ(障害者は居ないが高齢者向けの優しいクラス)に参加したところ、通常レッスンは毎週受けれていたのに「障害があるので、公演は出演させれない」と、演出家に断られました。どれだけ悔しく彼が傷ついたかを考えると、今でも胸が締め付けられる思いです。 演劇業界の立場から見ると、演出家が断るのも理解できます。私でも同じ判断をしたと思います。しかし、障害があるから学ぶこともできない、夢を追う環境すらない。のはおかしいと感じました。たとえ夢を実現できなくても、夢に向かい努力し挫折することも自分で選択した道です。しかし、障害(ハンディーキャップ)を持つ人々には、その選択すら出来ない“環境““社会“が待ち受けています。「頑張りたい」という想いを踏みにじりたくない。彼らが努力する、“環境”は提供できるだろう、提供したい、すべきだと考えました。これは、福祉にとっても、そして演劇界にとっても、必要なことだと確信しています。